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Dominique Bouchet  ドミニク・ブシェ

1952年7月27日、フランス西部ポワトゥー=シャラント地方の豊かな食材に恵まれた環境で生を受ける。よちよち歩きの頃から、いつも台所に立っていた料理上手の母のスカートの裾を引っ張っては、「見せて、食べさせて」とせがんでいた。小学校に上がると、白黒のテレビに決まった時間に現れる”真っ白な服を着たすごいおじさん”(レイモン・オリヴェシェフ)に魅了され、その手さばきをかぶりつくように見ては、「僕もこの人みたいになる! 」と決意。14歳で修行を始めてからひたすら料理人生を歩み続け、幸せな時も辛い時も、「シェフは人を笑顔にできる最高の職業」との信念はぶれることなく、下記のようなキャリアを積みながら、今に至る。

1974年、パリのコンコルド・ラファイエットホテル開業時に、当時シェフに就任していたジョエル・ロブション氏の右腕となって活躍する。以後、パリの「ジャマン」を経て29歳の若さで「トゥール・ダルジャン」(当時ミシュランガイド三つ星)の総料理長に就任、7年間三つ星を維持する。

1988年、生まれ故郷にホテル・レストラン「ル・ムーラン・ド・マルクーズ」をオープンし、オーナーシェフ兼ディレクターとなる。2年目からミシュランガイドで二つ星レストランとして掲載される。

1997年、パリのコンコルド広場に佇む「ホテル・ド・クリヨン」の総料理長に就任。メインダイニング「レ・ザンバサドゥール」(当時ミシュランガイド二つ星)他、ホテル内の食にまつわるすべての指揮を執る。

1999年、フランスの料理専門雑誌『Le Chef』(ル・シェフ)にて、フランス中のシェフ、パティシエ、ソムリエの投票による《今年のシェフ》に選ばれる。

2002年、レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ を受章。

2004年、新境地として、自身の目と心の行き届く、小さくて美しい隠れ家レストラン「ドミニク・ブシェ」をパリの8区にオープン。オーナーシェフとして、世界中のお客様をお迎えする。(翌年から毎年ミシュランガイドで一つ星レストランとして掲載される)

2013年、東京・銀座に「レストラン ドミニク・ブシェ」 をオープン。開業から4ヶ月でミシュランガイド東京2014にて二つ星レストランとして掲載される。

2015年、銀座一丁目に移転オープンの折に、店名を「ドミニク・ブシェ トーキョー」に改め再スタート。開業から4ヶ月でミシュランガイド東京2016に二つ星のレストランとして掲載される。(2023年現在は一つ星)

2016年、東京・銀座5丁目にビストロノミー「レ・コパン ドゥ ドミニク・ブシェ」をオープン。

2019年、京都の東山で130年前から各国の要人をお迎えしているウェスティン都ホテル京都にて「ル・レストラン」「ル・テッパンヤキ」をオープン、監修を務める。

2022年、古希を迎えたのを機にパリの事業を締め括り、東京に生活拠点を移して、東京・京都の往復の日々を送る。

 

エグゼクティブ シェフ

伊藤 翔 Sho Ito

1989年6月5日、秋田県生まれ。

2008年、高校卒業と同時に横浜の「霧笛楼」にて料理の道をスタート。

肉料理には骨からとったソースが添えられ、野菜も果物も皮や種まで余すことなく活用してひと皿が仕上がるフランス料理の奥深さに惹かれ、7年間じっくり腰を据えて基礎を身につける。

2015年、単身フランスへ。パリの「ドミニク・ブシェ」にて一年間勤務しながら本場の味を学ぶ。

2016年、帰国後すぐに「レ・コパン ドゥ ドミニク・ブシェ」のオープニングスタッフに加わる。同年ビブグルマンに掲載される。

2017年、シェフに就任。

2020年、仕事のかたわらほぼ独学で身につけたパテ・アン・クルートで、第6回パテ・アン・クルート世界選手権アジア大会のファイナリストに選出され、以来、「レ・コパン ドゥ ドミニク・ブシェ」では伊藤シェフのレシピが引き継がれている。

2022年、「ドミニク・ブシェ トーキョー」のシェフに就任。

フランス人の記憶からすら薄れつつある伝統的な料理や家庭料理に光を当て、現代風にアレンジし、ガストロノミーとして表舞台に出すことにこだわるシェフ ドミニクとともに、古き良きフランス料理のクラシックの魅力を伝えていくことに日々邁進している。